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「あっ、あれは長政様だっ!!長政様がおられるぞ。」
「俺らが対峙しているのが長政様だったなんて。」
「皆、仲間同士で戦わせるようなことになってすまない。こうなってしまったのも不甲斐ない私の責任だ。だが、私は父上のしていることがどうしても正しいとは思えない。だからこのように自らが手を下すことにした。都合のいい話だとはわかっている。だが、どうか今一度私に皆の力を貸してはもらえないだろうか。」
長政はそこまで言うと敵浅井兵に向かって頭を下げた。
それを見た浅井兵は、
「長政様。」
そう長政の名前を口に出して武器を落とした。
こうして長政の降伏勧告に大嶺城の兵たちは涙ながらに降伏を決意したのである。
大嶺城攻めでの損失は負傷兵が150、死者50であった。
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