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むかーし、むかし、あるところに、腹ペコ娘が住んでいました。
その娘が住む荒ら屋の隣にある庭に、それはそれは立派なサルスベリの木が生えていました。
そのサルスベリの木にはグルグルとツルマキ草が生い茂っていました。
実は、サルスベリの木にグルグルと生い茂っている草が何なのか腹ペコ娘は知っていました。
「あれはとろろ芋だわ」
そう、隣の庭にあるサルスベリの木にグルグルと生い茂っている草、それはとろろ芋という名の草なのでした。
腹ペコ娘は一発ギャグを思いつきました。でも、あまりにも下らないオヤジギャグ過ぎて、誰かに言ったなら、もう、間違いなくサルスベリの幹に負けない位にスベリまくりんするだろうと思い悩み、せっかく思いついた一発ギャグではありましたが、とても他人様には言えず、かれこれ半年ばかりもモンモンとしまくりて暮らしていました。
でも、腹ペコ娘は我慢仕切れなくなったのか、草木も眠る丑三つ時に隣の庭に穴を掘ってしまい、人っ子一人居ない暗闇の中、腹ペコ娘はその穴の中に向かって叫びました。
「スタジオジスベリとなりのとろろぉー!! ああ、スッキリした……テヘ、ペロ」
めでたし、めでたし。
★![image=504420681.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/504420681.jpg?width=800&format=jpg)
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