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数日前、敬介から聞かされたのは
友人数名に協力してもらい、
見合いに乗り込み台無しにするという、
いつもは冷静で穏やかな敬介らしからぬ作戦だった。
今か今かと、その事ばかり考えていて
春子の落ち着きのない様子に駿太が気づいた。
「春子さん、どうしましたか?」
「あっ、いえ!すみません、緊張していて……」
「ふふっ、なんて可愛らしいのかしら。ねぇ駿太」
駿太の母親が、駿太に話を振ると、
駿太ははにかんだ。
「えぇ、ほんとうに可愛らしい」
駿太は、すっかり春子を気に入っている様子だ。
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