607人が本棚に入れています
本棚に追加
/89ページ
「…え、そうなの」
寝ぼけまなこの俺が体に絡まった薄がけからゾンビのように這い出し顔を出したのは翌日の11時頃で、ラインが来てるよとペカペカ光るスマホを見たのと時計を確認したのは同時だ
『今日から3日間店休して改装工事を完了する予定です。暇なら来てね』
おほーん…そうなの…いやそうだっ…いや、…そうね、この辺で改装工事入るって
(多分言ってたかな)
用事は事細かに言うマメな彼氏(彼氏だと)を持ったのは不釣り合いとも言える俺なもんで、聞いてたけど聞いてない、聞いてるけどもわっとしたクラウドしか脳内に持ってないから言われて「そうだ」と思いはするけど「今日からだった」なんて合致するわけもなく
まぁとにかく今日からなのね、そうなのね
あいつ何時に出たんだろ
「ぅあーーあーー……ふぁーー…」
伸びやらアクビやら思う存分ベッドでやってもう一眠りするか朝ご飯飛ばして昼ご飯するか、贅沢極まりない悩みもゆっくりたっぷり好きなだけ
ひとり暮らし万歳
ゴロンと足から転がり落ちてフローリングに着地した俺は腰と尻の穴周辺の鈍痛をモロに感じながら尾骨をさすってリビングへと向かった
最初のコメントを投稿しよう!