無臭

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無臭

届かぬニオイの数々を 鼻腔が勝手に選り分け 見せる世界が始まった 濁った瞳が捉えた煙に 喜怒哀楽は寸足らず 見つけたモヤに色と 香りを喚起されたら 一つの作品が導かれ 溢れる無臭を偽った 風が想像を差し出す そこに見つけた景色が 寒暖を通達させながら 一つの世界を作り出す もうここを無臭だとは 呼ばせはしないだろう
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