254人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
アイツに連絡を取ると
時間と場所を指定してきた
言われた店に行くと志乃はまだ来ておらず俺はひとりテーブルに着き
落ち着かずカタカタとテーブルに指を叩きつけた
「珍しくイライラしてるのね?」
背後から現れた志乃は俺とは対照的に優雅に笑った
向かい合うように座り
志乃の顔を睨みつける
「あら、今日はご機嫌が悪いみたいね」
「お前、心当たりあるだろ?」
志乃は自分の腹部を撫でながら
「怖いわね。パパ怒ってるみたい」
「なんだよ、それ」
「子供が出来たのよ。
あなたの子供が……」
「お前の彼氏の間違いだろ?」
「彼とはとっくに別れてる、この子はあなたの子供よ」
強い意志のある目で俺を見た
「あなたの子供を産みたいの」
里桜…
君は元気にしているだろうか?
最初のコメントを投稿しよう!