秋色のワルツ 1

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アイツに連絡を取ると 時間と場所を指定してきた 言われた店に行くと志乃はまだ来ておらず俺はひとりテーブルに着き 落ち着かずカタカタとテーブルに指を叩きつけた 「珍しくイライラしてるのね?」 背後から現れた志乃は俺とは対照的に優雅に笑った 向かい合うように座り 志乃の顔を睨みつける 「あら、今日はご機嫌が悪いみたいね」 「お前、心当たりあるだろ?」 志乃は自分の腹部を撫でながら 「怖いわね。パパ怒ってるみたい」 「なんだよ、それ」 「子供が出来たのよ。 あなたの子供が……」 「お前の彼氏の間違いだろ?」 「彼とはとっくに別れてる、この子はあなたの子供よ」 強い意志のある目で俺を見た 「あなたの子供を産みたいの」 里桜… 君は元気にしているだろうか?
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