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この茜という女は私に相当憧れを持っているらしくなんでも真似をしてくる。
うざったいけれど、こういうヤツが周りにいると、何かあった時も味方になってくれるから楽だ。
「みてー?どう?美沙ちゃん」
「うん、すごく似合ってる」
ウソだけど。
あんたにこんな可愛いもの、似合わないわよ。
せいぜい私にコキ使われてなさい。
「やったー!私、美沙ちゃんみたいになれるように頑張るね!」
気持ち悪い……。
あんたなんかになれるわけないでしょ。
人は生まれ持って生まれた時点で敗者かそれとも勝者か決まっているの。
この顔に生まれて来た私は完全に勝者だ。
だから真似事したくらいで私のようになんてなれるわけがないの。
まあ、顔でも全部とりかえたらなれるかもしれないけどね。
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