いつもの朝

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朝、アラームの音とカーテンの隙間から差し込む光で目が覚める。 手探りで、鳴り響くアラームを止め、大きく伸びをする。 木製のベッドから降り、自室からリビングへと出る。 「あ、悠一君。お早う!今丁度朝ごはん出来たところだよ」 お皿に乗ったオムライスとサラダをテーブルに運びながら、笑顔で言うエプロン姿の遥先輩。 エプロンには猫のイラストが描かれている。 遥先輩は猫が好きらしいが、男子高生が猫柄のエプロンを着るとなると、相当なものなのだろう。 「お早うございます、遥先輩。今日のご飯も美味しそうですねー」 良い匂いが漂ってくる。 エプロンに関しては口に出さない。 「ふふ、ありがとう。さ、冷めない内に食べよ!」 エプロンを片付けながらそう言う遥先輩。 「いつもありがとうございます」 朝食はいつも遥先輩が作ってくれている。 片付けは僕がしているのだが、早く起きなくてはいけない分、遥先輩の方が大変だろう。 「いいよ、気にしなくて。お料理楽しいし、何より美味しいって食べてくれるの、凄い嬉しいもん」 そういって、緩んだ笑みを浮かべる遥先輩。 こういう所がモテるる要因なのだろうか。 そんな事を思いながら、いただきますをしてオムライスを口に運ぶ。 「ん~!美味しい!」 ほんのりと甘いふわふわの卵と、ケチャップライスが絶妙な味わいで、とても美味しい。 「ありがとう」 そう言って、上機嫌でオムライスを口に運ぶ遥先輩。 朝食を食べ終え、使った食器や調理器具を片付ける。 僕が片付けをしている間、遥先輩は身支度をしている。 遥先輩はいつも、腰ほどまである長い髪を三つ編みにしているため、準備に時間がかかるのだ。 その反面、僕は髪は肩より上の位置で切り揃えていて、寝癖の付きにくい髪質のため、身支度にかかる時間は短い。 片付けを終え、自室に戻り、部屋着から私服に着替える。 カバンを肩から提げ、リビングに出ると、丁度遥先輩も支度を終え部屋から出てきたところだった。 「じゃ、行こっか!」 遥先輩に手を引かれながら、学園寮を後にした。
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