act.1

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 スマートフォンを弄りながらのんびりと歩く。 建物どころかひとっこひとり見当たらないこの世界で、 携帯をしながら歩いたところで誰に迷惑がかかるわけでもない。 むしろぶつかれる誰かカモン。 そろそろ自分以外の登場人物が恋しい。  そんな自分の願いが眠る脳みそに届いたのか、 ふと顔を上げると前方に小さな村が見えてきた。 その背後には大きな鉱山がそびえている。 こちらから見ても田舎町っぽさが滲んで見えるが、 この世界の住民と話が出来る絶好のチャンスだ。 立ち寄るに決まっている。  何かしらイベントが発生するのを期待しつつ、 鉱山麓の町に向かって足を速めた。
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