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スマートフォンを弄りながらのんびりと歩く。
建物どころかひとっこひとり見当たらないこの世界で、
携帯をしながら歩いたところで誰に迷惑がかかるわけでもない。
むしろぶつかれる誰かカモン。
そろそろ自分以外の登場人物が恋しい。
そんな自分の願いが眠る脳みそに届いたのか、
ふと顔を上げると前方に小さな村が見えてきた。
その背後には大きな鉱山がそびえている。
こちらから見ても田舎町っぽさが滲んで見えるが、
この世界の住民と話が出来る絶好のチャンスだ。
立ち寄るに決まっている。
何かしらイベントが発生するのを期待しつつ、
鉱山麓の町に向かって足を速めた。
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