序章

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時の流れなるものは誠に恐ろしきものなり。 世は有為転変なり。今日、傑人と賞せらる人とて明日は知らず。 明日は大悪党と貶めらるやも知れぬ。 逆も然り。今日、孤影簫然に悩める人、明日もとは限らず。いみじき出会いあるやも知れぬ。 いかでか明日のことわからん。 生生流転の我が百歳。忘れぬようにと、ここに有卦抄として書き留めるなり。
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