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（――此処は何処だ？）
そんな疑問は常にある。
でも後回しにして遊んでいた。
マザーの羊水の中で胎児になって、プカリプカリと浮びながら……
プカリプカリと浮かんでた。
俺はマザーの羊水の中で胎児になって浮かんでた。
例えれば魚の養殖場みたいな物かな。
俺達兄弟は其処で産まれて育ったんだ。
兄弟はみんな同じ顔をしているんだ。
そうまるで作られたからフィギュアのように……
其処は無人島の海岸に造られた施設だ。
檻のような鉄柵の中で俺達は眠らされていた。
（その先はきっと海に繋がっているんだ）
俺はそう思っていた。
鉄柵の向こうには何があるのか？
それを興味本意だけで調べてはいけない。
大きな生物が沢山いるから、俺達などひとたまりも無いと教えられてきた。
海がどんな物かも知らされず、恐怖心だけ植え付けられる。
俺達はそのようにして育てられたのだ。
でも俺はその先へ行ってみたかった。
それが俺の躓きだったのかも知れない。
あの花のように……
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