19349人が本棚に入れています
本棚に追加
/1604ページ
睡眠不足は成長期の彼の身体にはあまりよくないだろうと、寝る時間を早めて調整し、今では彼は滅多に寝坊することはない。
「そうなのね」
クレーネーが彼女の問いかけに答えているうちに、食堂へとたどり着いた。
「おはようございます。朝からお疲れ様です」
「おはようございます」
「おはよう!」
食堂でリューティスとクレーネーを待っていたらしい村長からの挨拶に答え、すすめられるがままにクレーネーと並んで座った。
テーブルの上には、湯気の立ち上る出来立ての料理が並べられていた。スクランブルエッグ、腸詰肉、酢漬けの野菜、焼き立てのパン、野菜のスープ。どれもおいしそうだ。
「おかわりあるからね、たんとお食べよ」
「ほんと? やったぁ!」
オーリーの言葉にクレーネーは嬉しそうだった。今、彼の前に並べられている料理の量では、彼には物足りないだろう。クレーネーが普段食べる食事量の三分の一程度の量だ。リューティスにとっては丁度いい量である。
「腸詰肉もたくさんあるからね。オーリーの手作りなんだよ」
「すごい!」
昨夜、村長から彼女の肉料理についての自慢があり、あの夕食の肉料理は確かにおいしかった。この腸詰肉も彼女の手作りだというのなら美味に違いない。肉料理に目がないクレーネーも、昨夜の彼女の肉料理はおいしかったと思っていたのだろう。
.
最初のコメントを投稿しよう!