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そんな2人が3回目の冬を迎えたある日、健太は沙織を水族館に誘った。 相変わらず、沙織は1つ1つの水槽に感動し、感想を述べていた。 「きれいだね。」「かわいいね。」と。 2人は充分に水族館を満喫し、近くの砂浜を散歩していた。 2人で砂浜を歩いていると、急に健太が立ち止まった。 手を繋いでいた沙織は引っ張られる形となり、驚いて振り返った。 「健太くん?急にどうしたの?」 キョトンとした顔の沙織は首を横に傾げていた。 すると、健太は沙織の前に回り込み、片膝をついた。 「ずっとずっと俺と一緒に生きてくれませんか?」 そう言って健太が取り出した小さな箱にシルバーの指輪が入っていた。 数秒経っても反応が無いことを不思議に思った健太は顔を上げた。 そこには涙を流している沙織がいた。 「沙織…。」 健太が沙織の名を呼ぶと、沙織はコクコクと何度も首輪上下させた。 「沙織。その相槌はオッケーってことでいいのかな?」 健太からの問いかけに対して沙織は頭を取れそうなほどに上下させた。 「沙織…。」 そして健太は沙織を抱きしめた。 「ずっと一緒にいような。」 そう言いながら。
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