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私と川端さんは通路の角を曲がってエレベーターに乗った。
「あの寝癖の人と知り合いだったの?」
「はい。高校の頃の担任の先生です。」
「え?何よそれ…。だから先生って呼んでたの?」
「フフ、そうなんです。」
身体は疲れてクタクタなのに、気持ちだけは元気いっぱいだった。
受付で骸骨似の担当者を呼び出し、無事報告。
そして私たちは自動ドアを抜けて外に出た。
「あ…、雨が降ってるわ。」
つい空を見上げて足が止まる。
「うわ最悪…。今日フットサルなのに…。」
「大丈夫よ。確か午後には止むって相沢くんが言ってたわ。」
「良かった。じゃあ一眠りして夜に備えますか。」
「ちょっとそれだけ聞いてるといやらしいわね。」
「うわ!一緒にしないで下さいよー。私彼氏いないんですから。」
「ぶつくさ言ってないで走るわよ!」
「え?ちょ、川端さん狡いです!待ってくださいよー!」
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