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雨の中を走って帰路に着く。
私は足場のない汚い自分の部屋へとたどり着くと、お風呂にも入らないでベッドにドサッと倒れ込んだ。
引越しの準備もままならなく、ダンボールにグシャグシャに詰め込まれた洋服たち。
それが所狭しと置いてある。
今度の連休でこの部屋ともお別れで、私は一人暮らしを始める事となった。
そして夜のフットサルを楽しみにしながら、うつらうつらと睡魔に襲われ眠りに堕ちていく。
ああ、幸せだな…。
いつしか一人でいる事にも慣れ、自分なりの生活リズムが出来ていた。
「おい、愛!
寝るならちゃんと風呂に入ってからにしろよ。」
「え…?あれ?翔ちゃん…?」
寝ぼけているのか、なぜか私の部屋に翔ちゃんがいる。
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