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おかしいな…。
今日は平日、そして今は昼間なのに。
よくわからないまま、私は翔ちゃんをぼんやりと見つめていた。
翔ちゃんは私の部屋があまりに汚いせいか、ダンボールに物を突っ込んで片付けてくれている。
「…ったく、こんなんで一人暮らしができるのか?」
「できますよーだ。」
「化粧も落とさないで寝ようとしてるくせに?」
「だって疲れてるんだもん…。」
「なら無理して引っ越す事ないだろ?」
「そうなんだけど…。」
そうなんだけど…。
「疲れて仕事から帰ってきた時に…、
隣の部屋がいつも真っ暗で寂しいんだもん…。」
そうだ、私は寂しいんだ。
「ふーん、寂しいんだ。」
「そうよ、悪い?」
「別に悪かないけど…。」
そう言って翔ちゃんが見つめた先は、なぜか私の首元。
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