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幽「そんなことより……君、名前は?」
話をずらす。
「僕の名前?そんなのないよ。僕を捨てた奴の付けた名前なんてイヤだし」
やっぱり捨てられたんだ……。
「…僕、教えたんだから、お兄さんも教えてよ」
幽「川西幽」
「変わった名前だね」
幽「そうか?」
「うん」
幽「……君はこれからどうするの?」
「僕は……」
そこまで言うと男の子は黙ってしまった。
幽「…君ってずっと呼ぶのもなんか変だから、名前をつけてあげるよ」
どんな名前が良いかなぁ……。
幽「……川西 尊はどうだ?」
「……僕の、名前?」
幽「そうだ。俺と義兄弟になるけど……大丈夫?」
「……うん。…ありがと!」
尊は涙ぐみながら答えた。
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