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MAYFAIR FANTASY
終 章 決戦の島
高い岩の上から、メイフェア隊のメンバーが滝壺をのぞき込んでいます。
「沙姫ちゃん・・・。本当にここから飛び込むの?」黒猫の声も震えています。
「そうだよ。滝壺の底があっちの世界につながってるんだよ」
「なんでわざわざこんな高い所から飛び込むのよっ」と、愛姫が詰め寄ります。
「途中で浮かんじゃったら向こうへ行けないよ」
まおが、おずおずと手を挙げます。
「ひとつしつも~ん。向こうは、どんな所へ出るの?」
沙姫は胸を張って腰に手を当てます。
「そーんなことは分からないさ。行くたんびに違うんだよ。
んじゃ、行っくよー」
沙姫は滝壺に飛び込んでしまいました。
ドッブーーーーーン。
なかなか浮かんできません。
「あっちの世界へ行ったのかしら?」
「底に沈んぢゃってるのかも」
黒猫が、胸に抱いたハナに聞きます。
「ハナちゃん、ここに残る? 一生、ネコマンマ食べ放題よ」
『にゃ。ぼくもくろちゃんと一緒に行くにゃ』
「心中の相手がハナちゃんってのも、悪くないか・・・」
ドッブーーーーーン。
きみぃが下を覗き込んで硬直しています。
「ジェネラルぅ、遺書、書いてもいいですかぁ?」
「誰が読むのよっ」ケイが、きみぃの背中をポンと押します。
「あわ、あわわわわ」ずるっ。「きゃーーーーーーーー・・・・」
ドッブーーーーーーーン。
「ケイ、行っきまーす」
メイフェア隊は、次々に滝壺に飛び込んで行くのでした。
map1 砂丘
「イツツツツ」
「アタタタタ」
「結局、砂まみれになるのね・・・」
沙姫は、一人離れた所で毛繕いしています。
「慣れれば大丈夫だよ」
「こんなのに慣れたくないわよっ!」
メイフェア隊は、砂を払って立ち上がるのでした。
『黒猫ちゃん、周りを見て』
「なに? うるは?」
『周り・・・』
黒猫の耳が,ピクンと動きます。
「みんな、静かにして・・・」
全員、口をつぐんで辺りを窺います。
「この気配・・・、取り囲まれている・・・」
「数十・・・、いえ、百を超えているわね」
「よりによって、魔族の大部隊の真ん中に出てしまうとは・・・」
メイフェア隊は、それぞれの武器を手に、円陣を組んで身構えるのでした。
北の方角から、魔族の一群が進軍して来ます。先頭に立っているのは、ネクロマンサーです。
「愛姫ちゃんは、下がっていて下さい。ここは私が」
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