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「なんだ、バレてたの？あれ？」
彼は、隠し持っていた、
赤い長めのリボンの付いた箱を頭に乗せた。
「返品は、ご遠慮下さい」
リボンが垂れ下がり、頭ごとラッピングされたようだ。彼の狙い通り。それを見て彼女は、笑った。
「俺は魔法使いには、なれるかもね。香織の笑顔が好きだ。だから君を笑顔にする魔法は、かけられる」
臭い台詞に、又、笑いが止まらなくなる香織。
彼女は、そんな可笑しな事をしてくれる彼を堪らなく愛おしい。
笑いながら、彼をぎゅっと抱きしめた。
「おっとっ」
いきなり抱きしめられ、彼の頭の上の箱が落ちそうになった。
その箱を手に取り、彼女に渡した。
「結婚しよう」
香織は、嬉しくて、幸せ過ぎて、彼を又抱きしめた。
彼も同じ気持ちだ。
香織を笑わせるのが好き。その笑った顔が好き。だから、いっぱい笑わせるよ。
幸せ過ぎて、彼女の誕生日に、彼の方にプレゼントが届いた気分だった。
（お幸せに）
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