19人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
なんというか、怒りや嫉妬を高いプライドと品位のオーラで包んだ
孤高の王女のような、威圧と威厳のある眼差し。
そして彼女は、静かな口調で尋ねてくる。
「いつからですか?」
「えっ……?」
だが、完全に彼女の醸し出す空気に気圧されていた上に
私には、何がなんだかさっぱり分からない。
しかも、いきなりの先輩の爆弾発言で、頭は真っ白。
そして、狼狽えることすらできない私の代わりに
先輩が、隣からスッと離れると彼女へと歩み寄った。
「とにかく、外で話す話じゃないから入ろう」
しかし彼女は、腕を取ろうとした先輩の手を、にわかに弾いた。
「今日は、恭平くんに話があるんじゃないの。彼女に、お話があってきたの」
「何、言ってるんだ。コイツは、陽子に何もしてないだろ?」
「現に、こうやって恭平くんと一緒にいるじゃない。それだけで、十分」
最初のコメントを投稿しよう!