7 まさかにドキン(続き)

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日が暮れてから時間も経っているはずなのに、 熱気を吸い込んだアスファルトのせいか、夜気は、もんわりした暑さを帯びている。 その中に出て、歩くこと5分ほど。 キンと冷えたコンビニ店内に入ると、それに刺激されたのか、急に空腹を覚えた。 ところが、時間帯が悪かったのだろうか。 店内の棚には弁当などはほとんどなく、他の物もあまりパッとしない。 だが、認識してしまった空腹が収まるわけでもなく、 仕方なく売れ残りも明らかなおにぎりを2個買って店を出た。 はぁ、今日は色んな意味でダメダメな日だったのかも。 そんな事を呟き、再びマンションの正面玄関をくぐる。 ところが、エレベーターを呼んだその時、 「マイカ?」 不意に背後から掛けられた声に振り返ると そこには、意外そうな面持ちの先輩の姿があった。
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