おかしな誕生日

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おかしな誕生日

私は目隠しをされたまま椅子に座らされた。 誘拐や拉致じゃない。そもそもここは私の家だ。 そして先ほど家にいる執事が「お嬢様、しばらく目をこれで伏せさせて置いてください」と言われ、「ちょっと……」という間もなく目を紐か何かで軽く縛られた。 私の目には黒い何かが映っている。 それはまぶたの裏を見ているのか、紐の色なのか分からない。 執事はそんな私の耳元で「ここに座ってください、お嬢様」と言う。 私は恐る恐るそこに座った。 するとしばらくしない間に私は前に前進した。 私は歩いていない。 私は急に怖くなって「どこに行くの?」と聞いた。 誰も答えない。 「ねぇ、どこに行くの?」 何かを滑らせる音が聞こえる。 「ねぇ、聞いてる?」 なんの返事もない。 その静けさが私の恐怖を漂わせた。 私は心の中で悩んだ。     
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