第1章

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何時からだろう 選り好みしちゃう僕がいる キラキラしたものだけ傍に置きたいの 汚いものは見たくないわ 誰だってそうでしょう? 巻き込まれたくないでしょう? 食われるものになりたくないわ 苦いもの自ら食べて腐敗したくないの 綺麗事はいくらだって食べられるけど 呆れる位味がしないわ 中身はすっからかんで 助け求めてもカースト上位の餌にしかなれない憐れな人たち 汚いものには蓋をして臭いはかがないまま安心できる場所にいたいの 誰だってそうでしょう?その気無くても 理解してないだけだからね 静かに腐る誰かの声を聞く いつかの自分だ 未来だ 嫌いだ 今日もまた、美味しいものだけ食べてる 久々に味を変えてみましょうか 退屈に退屈を重ねたところで味に飽きればもうこりごりで あらあらまた変えてるわグルメ家ね 常々あなたたちも 「理解したくないみたくないだけで生きてるどれだけ食べてりゃ気がすむの ねぇ、答えてよ」 だけど解ってる 知らず知らず腐ってる 美味しいものだけ食べていたって 「僕にはただ見てくれだからもう下らないよバカみたい」 …解ってるわ もうふたを開けるわ 汚いものでも嫌いなものでも選り好みせず混ぜ合わせたなら 極上の何かが出来ている ほらグルメ家さんこれで満足なんでしょ 痛めて痛めて煮込んだのならばこれですべてがお仕舞いですから そのまま食べてしまうよ 「嗚呼、美味しいわ」
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