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激しく炎上し、崩壊していく我が居城。 まさかこの私が、隠し通路を必死に逃げ走る事になるとは。 「歴戦の勇者も、帝国の大軍隊も、神が差し向けた獣でさえも退けた。この城は最強の要塞で、私は最強の魔王で、人も神も私を恐れ、私を」 炸裂音。 悲鳴。 雄叫び。 「ま、魔王様!奴が、すぐそこまぎゃっぬっ」 後方から聞こえた部下の声が途切れた。 凄まじく嫌な感じで。 背後に重苦しい気配。 封印を破り、復活して数年余り。 こんなに鋭い殺気は感じた事がない。 「……」 両手に闇の魔力を溜め、私は覚悟を決めた。
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