Black

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あれから、環の部屋に転がり込んでから2週間が経った。 赤星郁美はレコーディングスタジオにいた。 1週間前、郁美は日本語に直した曲を4曲携えて事務所へ向かった。 蒲田は喜び郁美を迎えた。 既に蒲田は郁美のリストアップしていた曲のオケ取りを終えていて、彼がいつ来るかと待ち侘びていたのだ。 あの日、環が気に入った曲の他にバラードを1曲加えて蒲田に手渡した。 蒲田は郁美の曲を聴いて直ぐにスタジオ取りして、今日の歌録音に入った。 環がヒントをくれてから、瞬く間に話が進み、郁美は驚きを隠せないでいた。 あいつは女神様なのか? 環との再会から郁美の運命が回り出した。 高校生の時、環と楽器屋へ出掛けた時も同じ様にライブに出ないかと誘われた。 スカウトされた時も環が側にいた。 あいつは俺の運命でも握っているのか? 自分が赤星家の養子になり、転校して環に会うのは必然だったという事になる。 始めから俺の人生にはあいつが居なきゃダメだったんだ。
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