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イメージが難しいなら言葉で補完しろ、って感じで、他国の勇者が「闇よりも深き深淵の……」みたいな厨二的なセリフをノリノリで叫んでたりして呆気に取られた記憶が……あいつすぐ死んでたよな。
魔法発動まで長すぎたもんな。あれなら弱くても魔術ポンポン打ち出した方がよっぽど効率的だ。
俺の場合はイメージなんだなと理解して、ゲームや小説でよくある魔法名や適当な言葉を使っていた。
今は羞恥プレイを我慢し、家庭教師の前で繰り返し練習をする。
まあね、初級魔術は無詠唱で出来たけど、そんな事はしない言わない教えない。
慣れてきましたって感じで、詠唱を徐々に簡略化するくらいに自重しました。
詠唱短縮で直径10センチほどの小さな球で的当てする俺です。
中級で槍になり、上級で槍が増え、特級で広範囲魔術(水だと水の竜巻だそうで……)。
昔より身体能力が上がったんだな、きっと。魔術関連は退行したんだと思う。
空飛ぶ勇者ってけっこういたし。
今は空を飛ぶなんて勇者物語的なフィクション扱いだそうです。俺も飛べたんだけどな。
でも魔法使いなら出来なくもないらしいが、魔力を食いすぎるから実用的じゃないんだって。
やっぱり退化してるんだな。
ロイドの目を盗んでは、こそこそと初級魔術を一通り試してみた結果、火以外は簡単に出来ました。
火はなー。
拷問の最後が火炙りだったせいだと思うんだ。
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