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「おはようございます、今日も早いですね、
こぶじいさん」
「おお、勝夫さんか。
さあ、あんたも早く入んなさい。
今、ちょうどいい湯加減だから」
「んじゃ、失礼して……
あぁ……やっぱり朝風呂はたまりませんねぇ」
「はははっ…そうじゃなぁ、
昨日のイリ子さんも同じ事を言ってたよ、
あんたらはよう似とるなぁ」
「えぇ、よく言われますよ……
しかし、こぶじいさんは、いつも綺麗にしてますね」
「そうじゃろ?ワシは風呂に入る前に、
ちゃんと体をふくからなぁ……
まぁ、それだけ汚れとるッちゅう事か?
ははははっ!」
「いやぁ、私の方こそ、匂いが強いから困ってますよ」
「何を言うんだ?
ワシみたいになると、
ああ…勝夫さん入ってきたなぁって、
目をつぶってても鼻でわかる……
あんたは良い匂いじゃよ」
「そうですかねぇ……おっと、
そんな事を言ってたら、あのカップルが来ましたよ。
邪魔しないように、
そろそろ我々は上がりましょか?」
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