真の究極のメニュー

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真の究極のメニュー

「ご大層なタイトルだが、これにそぐわぬ料理がお前如きに創始出来るものかな…」 照明はカウンターの薄明かりのみ、ホールの端は闇と同化していた。 そのレストランに集まっていたのは、有名な美食家、グルメ、食通に、食い道楽。自他共に認めるエピキュリアン達が今宵、観客として1人の男の創る1つの料理に刮目していた。 誰もが一挙一動を固唾を呑んで見守る中、彼は不敵な微笑みを携えて口を開いた。 「焦るなよ…山原海人、お行儀が悪いぜ。これから披露する料理は、俺の自信作、究極の味にして極上の美しさ、必ず貴様のそのグルメ王の舌を唸らしてやるぜ」 「フンッ、相変わらず威勢だけは良いようだな、獅子朗よ。その自信試させてもらうとしよう」
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