蒼褪めた証言者

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「まあ、私は結構自業自得だし。  厭なことだけでもなかったけどね」  斉上は上目遣いに訊いた。 「旦那を好きだった時期もあったっていうのか?」  そうじゃないけど、と漱子は薄いダシの入った古伊万里に視線を落とす。  胡散臭げな斉上の視線に気づいたように顔を上げた。 「ちょっと、今は私の話じゃないでしょ」 とわざとらしく頬をふくらますが、可愛らしいだけだった。
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