3・地球を選んだ結果

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 家の最寄り駅で貴俊が待っていた。 「この前はごめん。優里の顔が凄く好きなのは事実だし、男だからHなことを考えているのも事実だ。でも、優しくて裏表がない優里のことが好きなんだ。トロでおかしな気持ちばかりが露出しちゃったみたいだけど、キミを好きな気持ちだって本当だよ」  それはずっと優里が好きだった貴俊だった。あれがトロのせいだったなら、もう一度信じることが出来るかもしれない。 「それ、本当?貴ちゃん」  優里が瞳を潤ませながら貴俊を見ると、それを愛しそうに見つめて「そういう表情はマジで可愛いよな」と貴俊が笑った。  次の瞬間、また堰を切ったように早口で話し始めた。 「けどさ、貴ちゃんって呼ぶなよ。俺は男らしい男なんだ。ちゃん付けは似合わない。ほんっとに優里ってちょろいよな。ちょっと優しい言葉を掛けるとすぐに騙されるんだ」 「貴ちゃんも、まだトロなのね・・・」 「いや、こんな本音は言いたくなくて、また優里と街を歩いて注目を浴びたいんだ!・・・いや、キミが好きだ!!と嘘でも言って、他の彼女が出来るまで繋ぎ止めておきたい」  うんざりした優里は貴俊の手を振り払って電車に乗った。目の前で扉が閉まって駅に取り残された貴俊は、何か大声で優里の悪口を叫んでいた。
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