第2章 夜ちゃんのさほど華麗でもない性的遍歴

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「じゃあ、余程向いてたんだ。才能だな。せっかくの開花した素質を存分に愉しむといいよ。君のこと満足させてあげる連中はいくらでもいるし。複数プレイが大好きなことはわかったけど、あとは何がOKかな。ソフトSMはどう?恥ずかしい格好で縛られて、大人の玩具で…、なんて絶対好きそうだな。またあの可愛い表情でびくびくいくとこ見たいよ。今日は初めてだったし、ちょっともう限界かもしれないけど。…ね、次はいつにする?君の予定に合わせるから、都合教えてよ」 無邪気に問われて言葉に詰まる。…そんなの。 予定なんか、入れるわけ。 ふと見ると、その場にいる他の男たちも食事の手を止めてじっと期待に満ちた眼差しでわたしを見守っている。そう、まるっきり、わたしが『クラブ』のメンバーになることを疑ってもいないみたいな雰囲気で…。 この場の空気に飲まれて思わず固まる。どうして、そうなるの? クラスの男が面白がるような顔つきで周囲を宥めた。 「まあまあ…、そう急かさないで。この子も気持ちの整理が必要だろうし。俺が責任持って次の予定入れてもらうから。そしたらLINEで皆に通知するよ。またこのメンバーであそこに集まろう。何か新しいプレイを思いついたら是非提案して。…そうだね、そろそろ緊縛に道具責めは試してみたいかな。そうだ、下着つけずにあの部屋まで来てもらうのは?」 「おぉ、いいじゃん。…想像すると」 もうやりたくなっちゃう、と変な表情を浮かべる男に別の奴がお前もう散々やったじゃん、と揶揄う声をかける。まるで罪のないレクリェーションの話で盛り上がるみたいな連中の様子に思わず言葉を失うわたしに、クラスの男の子は優しく声をかけた。 「そしたら、LINEのID登録させてもらうよ。俺から皆に矢嶋さんの予定や都合、知らせておくからね。せっかくだから次の時はお披露目ってことで、できるだけ沢山の会員に集まって君のこと全部隅々まで見てもらおうね。俺たちの新しい仲間として歓迎の儀式で迎え入れるから。今回よりもっと激しく悦んでもらえるよう、全力を尽くすよ。…とりあえず、名もない秘密クラブへようこそ」
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