第2章 夜ちゃんのさほど華麗でもない性的遍歴

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あのあとこいつもクラスの女の子のところから戻ってきてわたしをいかせた奴と交替し、中でびくびくと発射した。勿論全員ゴムはしっかりつけてるが。こんな場合なのにそんなとこだけちゃんとしてるんだ、と気が遠くなりかける頭で漠然と考えた。 わたしたちの気配を察知した男女が奥の部屋から出てきて(あとで隙間からちらと見えた内部は巨大なベッドの置かれた寝室だった)途中参加してきた。そうしてまた全然知らない初対面の男に挿入されて、激しく中を突かれてる最中も卑猥な囁きを聴かされながら男たちに身体中ずっと悪戯されて…。 頭の中真っ白で意識が何度も飛んだ。ひと段落ついてこうして皆で食事に出てきた店の席に着いてても、実は奥のひくひくが止まらない。 全身に力が入らなくて、正直ご飯を食べるよりもぐったりと横になって眠りたい。でも。 あんな部屋でうっかり眠り込んだら、その間にまた何をされるか…。 わたし以外の他のメンバーはこんなの慣れっこと言わんばかりに平然として、楽しげに会話を交わしながらメニューを選んだりしてる。何の気力も湧かないわたしを見て取って、同じクラスの女の子が何かお腹に入れた方がいいよと親切な声で話しかけてきて、わたしと同じもの頼もうか、と提案してきた。 もう何でもいい。わたしは大人しくただ物憂く頷いた。 ひと通りオーダーを済ませると、クラスの男は身を乗り出して周囲を憚る低い抑えた声で説明を始めた。 「会員はほぼ学生。元々うちの大学の先輩が始めたものだから、同じ学校の奴が多いよ。でも他のメンバーの紹介さえあれば別にどこの奴でも問題はない。…普通の平凡なやり方じゃ物足りなくて辛いけど、アブノーマルなとこまで行く気はないってくらい。SMとかスカトロとかそういうのは他所へ行ってもらうんだ。あくまで学生同士の愉しみのための場所だから、安全管理とか仕切れないからね」 誠実そうな表情と口調で丁寧に説明する様子を見てると、同じクラスの女の子を騙して連れ込んで皆で寄ってたかって犯した奴とは思われない。誰も皆、罪悪感なんかかけらもないって顔で平然としてる。 よくわからない。だって、あんなの集団レイプそのものじゃないかと思うけど。加害者側に女の子がいたからってそんなの何の免罪符にもならない。それともわたしが感じて何度も激しくいったから、それで良しってなると思ってんのかな?
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