山上くんの事、知りたい

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「極力人と話さないというか……必要以外話さないんだよね。しばらくしたら俺達には普通に話すようになってきたけどさ。 本人に一度聞いたことがあるんだけどね『俺はあまり話さない方が周りのためにいいと思うから』って。」 「私、ミミちゃん……あ、美琴ちゃんにチラッと聞いたのは小学校でからかわれたりとか…そういうのがあったみたい。しーくん、あぁ見えてすごーく繊細なのよね」 いちごチョコのドーナツをパクっと加えた桃ちゃんが、寂しそうに言う。 「ごめんね、本当はアイツがなんであんなんなのかは俺達もあまりわからないんだ。」 ヒオくんもペコッと謝ってから、プレーンドーナツに手を伸ばす。 「でもね、優乃ちゃん。優乃ちゃんには自分から興味を持ったみたいだよ?ショウからよく聞いてたからね俺達」 「お兄ちゃん、変なこと言ったんでしょう?」 「ううん、俺の妹は可愛すぎる!とかホラー映画見て怖くて部屋に戻れなかったとか?」 「やっ、やっぱり変なこと!もぉ……怖かったけどちゃんと一人で部屋に戻ったもん」 「あわてんぼうで、ちょっと勘違いしやすくて心配だけど、いつもニコニコしてて優しいんだよっても言ってたよ?」
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