第2話

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賑わう学生達の中に、瑞樹達の姿を見付けたのだ。 もちろん瑞樹もこちらの存在には気付いていて、鋭い目が「どういうことだ」と訴えていた。 悠平が心配そうに顔を覗き込んでくる。 「どうしたの?ちひろちゃん。顔色すっげぇ悪いけど」 「え!?そ、そそそそそそうかな!?」 「やっぱり打ち所悪かったんじゃ……」 「大丈夫だよ!私、体だけは頑丈だから!」 流れ出る冷や汗を拭いながら、ちひろはアハハハハと笑い飛ばした。 そしてタイミングを見計らったかのように、瑞樹から携帯にメッセージが入った。 『どういうことだよ。隣の男とイチャついてたのか?』 イチャつく、と言う文面に思わず赤面してしまう。 『同じクラスの友達だよ!遅れてすみませんでした!(土下座)』 『それは仕方ないけど、どうすんだよ。鉢合わせとかごめんだからな』 ちひろはうっ、と唇を噛む。 『なんとかするよ』 『どうやって?』 『バス、一本見送るよ』 メッセージを送ったあと、ちひろは顔を上げて悠平に言った。 「櫻君、私、一本バス見送るよ」 「どうしたの?突然」
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