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「―――好きです、付き合ってください」
人生初の告白。
初めて想いを伝えた瞬間。
不安でいっぱいで、情けないながらも足が震える。掌にはアホみたいに汗が滲み、心臓が狂ったようにバックンバックン鳴っている。
覚悟を決めてきたというのにこの有り様。呆れて物も言えないくらいにカッコ悪い。男ならドンと言い張って然るべきだろう。
でもそんなことを言ったってこの緊張は仕方ないじゃないか。不安なのも当然ではないだろうか。
…ああ、怖い。
俺は頭を下げたまま正面に立つ一人の少女の返事を待つ。彼女がどんな顔をしているのか、どんな気持ちなのかはわからない。だからこそ怖い。
顔を上げるのが怖い。情けない限りで、もう返事を聞くとかよりも彼女の反応の方が怖
「私も、実は好きでした。よろしくお願いします」
…………………………。
!
……?
???
!!!???
「へあ!!?」
「ほわっ!?」
ガバリと顔を上げると同時にすっとんきょうな声が飛び出た。そんな俺に目を丸くして驚く少女を見て、俺は今しがた聞いた言葉を脳内で再生し、恐る恐る………、
「……つ、つまり…オッケーってこと…?」
「……うん」
顔を赤くし一度だけ頷いたのを見て、全身に激熱な何かが満ち溢れてきた。
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