イージーモード

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
この国ノールは今急速な発展を遂げている。魔力と呼ばれる一部の人間から発せられるエネルギーによって 今までの文明の機器なんて物はなく馬車が走り街灯が炎だったこの国には馬車の代わりに鉄道が配備され街灯には炎ではなく電気が灯る国へとなった この国では魔力を持つ人間は働かなくてもいい戦争に出なくてもいいたった2つの国からの条件を飲めば 一つは毎日魔力収集所なる所で毎日魔力を取られること感覚的には献血みたいな感じだ。 これを断れる者は一部の貴族階級くらいのものだ もう一つは「首輪」をつけることこれは生まれた時に魔術を持っているとされた時点で赤子の時につけられるもので断れるものはいない そんなわけで俺はいつも通り収集所に行って魔力を差し出しているこの魔力体質のおかげで人生イージーモードだった勉強をしなくとも将来安泰で遊び惚けていれたし学生の時は学校に数人の特異体質だとかでちょっとした有名人だった首輪は優れた人間の証思っていたし別にいやでもなかった 大人になってからは美人な日本人の妻 新田有子 を貰い順風満帆とはこのことだった。 ある日のこといつものように収容所からの帰り道最近できたのに古びたな本屋によった そこで気になる題名の本を見つけた「支配する側とされる側」著 ウィリアム・D・アリス  その時ふと首輪を触って思った自分は支配される側なんだなとその時なんで今か分からないがほんのちょっぴり首輪を窮屈に感じた  その日は本を買わずに店を出た。 それから二週間ほどたったがあの本のことが気になる 仕事をしてるわけでもなく収集所に行って家に帰るだけの人生なので仕事で忘れることも出来ずに遂にはまたあの本屋へ行ってしまった で家に帰って読んでみると内容はその昔魔術師は支配される側だったにもかかわらず今では首輪なんてものを抑止力として付けられ屈辱的な日々を送っている事や、本来支配する側とされる側の体制が無能で才の無い貴族達によって抑圧されそれを抑圧とすら思えないように教育されていること何故かこの本に妙な説得力を感じたというた正直に言うとめちゃくちゃ共感した いままで感じたことのないような高揚感を感じた。その日は無性に叫びたくなり今まで皆がおかしかったんだこの本こそ真理だと思った
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!