Trick01:罰

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Trick01:罰

「ねぇ、赤崎君。私と付き合ってくれない?」 それは突然のことだった。赤崎…このクラスには赤崎という苗字は自分以外いない。まさに赤崎裕也、この自分に告白してきた。相手は、花咲 雪。自分が4月のあの日「美」を感じた少女であり、同時に恋をした相手でもあった。自分は戸惑ってキョロキョロしていた。すると、 「返事は?」 と呆れた口調で言われ自分は、 「えぇーと…そのぉ…こちらこそよろしくお願いします!」 と力強く答えてしまった。彼女がなぜ急に告白してきたのか考えることもなく。 ー10分前ー 「ゆっきー!月1の罰ゲーム決めたよ!」 後ろから元気な声で呼ばれた。 「えぇー!今月は何もしてないでしょう?」 私は半分呆れたように言葉を返すと、 「いや、先月、罰ゲームだからってフリフォール25連ちゃんで乗らせたでしょ!」 先月、私の友達の高梨真由と一緒に遊園地に遊びに行っていた。 「でも、楽しかったでしょ?」 「ちょー怖かったよ!もうあれは絶対許さないんだからね!」 私たちは月に1度相手に罰ゲームを設けて遊んでいた。その時は私は大好きなフリフォールに何度も乗っていた。まさか、今このタイミングで振ってくるとは。 「それで?私に何をさせようと?」 私は真由に聞くと、 「うーんとねぇーテキトーな男子に告白して2週間付き合うこと!」 「さすがにそれはダメなんじゃないかなぁー?」 「いやいやーあのフリフォールの回数に比べたら、まだ妥協したぐらいだよ。あと2週間以内に最低でも5回はデートすること!」 「5回も!?」 私は今回のにはさすがに驚きを隠せなかった。今までで一番大変な罰ゲームだ。それに告白してOKされたとして、最終的には自分から断るなんて… 「やっぱりやめない?」 「やめない。あと途中でバレたら新しい罰を追加しまーす。」 私はとても嫌そうな顔をしながら、 「でも、誰に…」 「とりあえずそこの赤崎にでもしてみればいいじゃん!」 「赤崎君…」 確かに地味だし特に話したこともないしきっと断られるだろうから大丈夫かな?私はそんなことを思いながら赤崎君に告白をした。
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