温厚なテロリスト

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「情報ありがとさん」と言って俺はアロガンに電話を掛ける「ほかのメンツは?」「お前が最後だもうみんな位置についてるよ お前は一番遅いのに、一番問題を起こしてるということだ ったく今度こそこっちが念入りに考えた計画を台無しにするのだけはやめてくれよ」 前回の仕事の時に一般人を優先したせいで計画がおじゃんになったことがあったその時は幸運にもうまく収まったもののアロガンの言い分にはぐうの音も出ないので話題をずらす 「じゃあ、あの新入りは?」「当然、お前さんにぴったりつくように言ってある」とアロガンが楽しそうに言う 「あいつじゃ役不足じゃ?」と意地で返すが「お前があんな馬鹿なことをしなけりゃいいだけだ。計画外の事をしてせっかくのエリート新人様の面子を一日でぶち壊してくれるなよ」と言ってアロガンは通話をきった 現場に戻るとジュリがまだなのかと言いたそうな顔で待っていた。 今日の計画は簡単だ建物の構造もわかってるし変形型でもない ついでに上空から撒布したLSCのおかげで一定時間だが場所もわかる。相手もそれを理解して建物内を移動してるようだがほとんど無意味だ。 俺の仕事は潜入機械化が進んだデメリットとしてどんなに巧妙に潜もうと旧型のすべての金属に反応する金属探知機でおじゃんだ そこで生きるのが俺のような完全生身の人間たしかにいろいろ不便で効率は悪いが体に機会を入れるなんて真っ平ごめんだ というタイプの人間が一定数いるのは事実で俺とかジュリがその中にいるわけだ 金属類は持たず強化プラスチック製のナイフと拳銃を使っている。 さっそく建物のの裏手に回りこむ 携帯も使えないので変わりに金属の使われてない端末を使用して合図を送る。 建物はどこぞの聖堂らしいこういう所はつくりが簡単な分は入るのは楽で警備の位置も大体決まってるのがいいんだが 逆に相手からしてもどこを警備してればいいってのが簡単に分かるのがつらいところだが…っと前方に警備が二人いる武器はサブマシンガンMP5Kに似てる 「前方に二人確認他には?」アロガンに他のやつの居場所や目線を確認する「誰も居ないが一人そっちを向きそうなやつが居る音は出すなよな」「お前ちょっと声変わった?」「どうでもいいことを聞いてないで仕事に集中することな」「はいはい」と適当に返事をして通話を閉じる ジュリに(右)と合図を送って 指で三つ数える 3.2.1. 同時に飛び出す
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