第7章 ブラザーフット(つづき)

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「お帰り、冠くん」 もう一度言うと、「ただいま」と呟いた彼が、また小さくキスをする。 「ナッちゃん、すごく会いたかった」 瞳を揺らす彼に、今度は私が小さくキスをする。 「うん。私も、会いたかった」 すると、今度は少しゆっくりと唇を塞いだ彼が、 「僕、ナッちゃんに会えなくて、すごく寂しかった」 本当に寂しそうな目をして、再び唇を重ねてくる。そして、 「私も、冠くんが帰って来てくれて嬉しい。 でも続きは、ご飯の後にしない?」 チュッとリップ音と共にキスが解かれた彼に、 ちょっと現実的な事を振ってみる。 しかし、 「うん――」 すんなりと頷いてくれたものの、 不運にも、これがこの夜の仇になってしまった。
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