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最初に出たのは今で言う四国。
旅をするものに合わせ、服を揃えて人に紛れて旅をする。
「なんで俺がこんな汚い服を着なければならないんだ……」
一日目に良い着物を着ていたら、昼にも関わらず刀を向けた者達が襲いかかってきて身ぐるみを剥がされた。
術を使えば何とかなったかもしれないが、まだ一介の狐。そう何度も力を使うことはできないのでされるままになり、茶屋で見た金を術で作り着物一式と旅道具を買った。
あまり良いものを着ていると、すぐに狙われるとの話を聞いて、最低限のいいものを買ったが、それでも矜持が許さず苛々と苛立っていたが、まだ必要なものが沢山あるようだ。
手形なども何とかそれなりに見えるように作り、それだけでもう疲れてしまったが、宿も探さなければならない。
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