ダディ

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「初めて会った時、雪翔が喜んでくれて。みんなが狐だって言いにくくて。でも見えてるってこと話して狐の国に行って。俺、その時もなんだか雪翔以外に慣れなくて。でも、那智さんはいつもそばにいてくれたって言うか……安心できたって言うか」 「そうか」 「こんなの理由にならないかもしれないけど……」 「いいんだ。ゆっくり慣れていけばいい。寿命のことは___」 「お願いします!俺、何でもしますから」 「親子になったんだ。遠慮はいらん。それと、もっと普通に話せないのか?」 言葉がたまに分からず、元々無口だったから話すのが苦手と言っていたが、ずっとこの調子では肩がこる。 それに、言葉はそれほどおかしい訳では無いと思うのだが。 頑張ると言われ、そっとおでこに手を翳す。 「終わったぞ」 「え?」
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