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たった一日の休日で
全てのタスクはこなしきれない
目覚めた途端に憂鬱におそわれる日曜日
一時間を二時間にできる道具があれば
私を何人にも増やせる薬があれば
ああ、ここに
猫型のキミがいてくれたらなぁ
恋い焦がれるように、青い空にキミを思う
だけど、そうか。
欲しているのはキミの存在そのものじゃない
キミに付随する便利な道具が欲しいだけ
それならキミは私と同じだ
私を求めるひとたちは
私がタダで食事をつくるから
洗濯をしてくれるから
広げたおもちゃを片付けるから
それらに見返りを求めないから
だから好いているのだ
何もしない私なんて
きっと誰も必要としない
母という存在は。
私の存在価値の半分は
便利な道具的要素で成り立っている。
もう半分が愛ならば
不確かで不安定な生命体であることを
誰か理解してくれないか。
掛けたエプロンのポケットを弄れば
虚しさだけが渦巻く四次元が広がっていた。
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