靴下の行方

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誰もが一度は思ったことがあるだろう。 靴下の片割れは何処に行く? それが今日解明した。 気付いたら片方しかない靴下の片割れ。 2つ洗濯したのにいつのまにかいない片割れ。 毎年靴下買ってるのに足りなくなる不思議な現象。 「あれー?またないよ!これ気に入ってたのになぁ…」 今日もまた、手元に残る靴下半分だけ。 この狭い部屋の何処に行くのかいつもいつも不思議だった。 「あれ!?モコちゃんフワちゃんどこ行っちゃったのー?」 我が家では昔からハムスターを飼っていて…気付いたら親戚御近所保々全てに親戚兄弟が要る状態。当然、独り暮らしする時には二匹、癒しにその年産まれたモコモコのハムスターモコちゃんをつれてきた。(ネーミングセンスはスルーしてね) 「おーい!モコちゃんや~?フワちゃんや~!」 カリカリカリカリ 耳を澄ますと聞こえてくる可愛らしい音。 音源を辿っていくと…通気孔のせいで一つだけ、壁に沿わせることが出来なかったプラスチックの衣装棚の後ろからだとわかった。 「も~!モコちゃんフワちゃん動かないでね~!」 軽い、連結式の棚を上から外していき棚の後ろを覗く。 「……」 カリカリコリコリカリカリ そこには、色とりどりの見覚えのある布達。 「え…?」 数分、種をかじる音だけがする部屋に大きな叫びが響き渡るのはその少しあと。
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