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こんな私が痩せました!
飲み過ぎた。頭が痛い。
昨夜はあいつにフラれた腹いせに、同僚としこたま飲み、しこたま食べた。
「絶対デブる……」
後悔というのは後から悔やむ事であり、大体取り返しがつかないし、役に立たない。
それでなくとも私は太っている方である。自分ではぽっちゃりと呼称しているが、他人がどう呼ぶかは知らない。聞きたくない。怖いから。
そんな私が深夜まで、肉を食らい、その後スイーツを貪り、酒を浴びるように飲んだのだ。脂質と糖分、アルコール。太らない訳がない。
もう何もかもイヤになる。このままベッドから出たくない。何もしたくない。
そうしてダラダラしていると、今度は思考の方にエネルギーが向かう。
「お前、太りすぎなんだよ」
あいつの別れ際の言葉がグサリと刺さる。事実なので言い返せない。何度も注意されていたのに、現実を見てこなかった。
……このままじゃ駄目だ。痩せないと!戦わなきゃ、現実と!
どこかで聞いた事のあるようなフレーズを心の中で叫び、起きあがる。
まずは体重計だ。確か部屋の片隅の方、視界に入らないように追いやっていたはずだ。
ずるずると引きずり出し、まともに機能している事を確認した。
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