2 ドキドキのお付き合い

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そういえば中学の時に在宅のお仕事だって聞いたけれど、詳しく聞いたこと無いな。 中学から高校まで家庭教師をしてくれていたけれど、平日の十六時から十八時くらいまでいつも家に来てくれていた。 一体何の仕事をしてるんだろう……。 「不安なら預金通帳でも見せようか?ちゃんと仕事してるから」 「そこまでしなくても良いわよ暁君。通帳まで見せてもらうなんて流石に失礼だし、私は暁君が立派な人間だってわかってるから。というか万年問題児の壮亮より、東大卒業の暁君の方が立派な仕事に就いてるのは当たり前だから!」 ママが暁君を庇うように言うとお兄ちゃんは痛いところを突かれたのか黙り込んだ。 「そこまで信用して頂けて嬉しいです。ありがとうございます」 「そんな、当たり前よ。壮亮より暁君が息子だったら良かったのに」 ママの中のお兄ちゃんと暁君の信頼感の差は歴然だな。 「おばさんの息子だったらひよと結婚出来なくなってしまうので困ります。それにひよと結婚したら僕はおばさんの息子になりますから」 「そう言われてみればそうね!ひより、早く結婚しちゃいなさい!」 「ちゃんと真面目に考えてるから……」 だから暁君の目の前でその話題をフラないでよ……。 暁君に悪い気がしてくるから。 それに結婚ってそんなアッサリと決めるものじゃないでしょ……。 「それよりも壮亮は彼女も居ないのか?父さん、悲しいぞ」 パパは呆れた顔で言った。 こんなバカな理由で有給を使う兄に彼女がいるとは思えないよ、パパ。 「誰も俺の味方をしてくれないのかよ!俺は暁君が出て行くまで実家にいるからな!」 お兄ちゃんはまたバカな事を言い出したな……。
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