イベント用短編小説

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あれは3歳の誕生日だった。 お父さんお母さんが誕生日に買って来てくれたうさぎのぬいぐるみから僕とうさぎのぬいぐるみの物語は始まる。 「タケル誕生日おめでとう。」 多分3歳の誕生日そう両親に言われ貰ったはずだ。 30になった今、記憶などほとんど無いが嬉しかった記憶は少し残っていた。 僕が4歳になった頃あたりから、お父さんとお母さんは僕を叱ってばかりになった。 なぜか僕は人と違うことばかりするらしい。 でも僕は何が普通じゃないかわからない。 それが症状と知ったのは大人になってからだった。 なんでうちの子は、、、。 なんで忘れ物ばかりする、、、。 普通の事じゃない事を平気でして頭がおかしいんじゃないか? そう言われ育った。 5歳になった時には、もう誕生日プレゼントは無くなった。 僕は普通にしているのに。 何が悪いのかもわからないのに、周りから常に怒られながら育った。 僕が初めてフォークで、ぬいぐるみを刺したのは6歳の時だった。 これは症状から来た物ではない、あまりにも酷い親の態度からの行動だった。 親に怒られすぎて、考えるのを辞める為に、怒り、悲しみ、不安の感情を捨てる為に、半分は妄想に逃げるようになった。     
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