Better Half

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「もう、恥かしいから、それ以上言わないで。」と言って、彼女は両手で顔を覆ってしまった。 「とりあえず帰るわ。明日来いよ。後でライブの場所と時間の事、ラインするわ。」と言って彼女のアパートを出たが、心臓がドキドキして、顔から火がふき出しそうだった。二七にも成って、何となく大人気無く恥かしかった。 翌日、ライブの跳ねた後、私は美子を誘い二人で飲みに行った。そこはいつもの居酒屋ではなく、照明の少し落ちた静かなピアノバーだった。そこで休みの週末に時間が合えば、二人で路上ライブをする事を話し合った。 色んな曲を唄ったと思う。 色んな曲を書いたと思う。   沢山の人に聞いてもらったと思う。 沢山の時間を二人で過ごしたと思う。 そして、二九の彼女の誕生日の晩、私は彼女にプロポーズをした。その時の言葉が、「俺の半分に成れへんか?」だった。 ( Fin )
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