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困ったことだ…… 「おい”お前がやったんじゃないのか!?勇者!」舞踏家から大声が飛んでくる。 皆が一定の距離をとって警戒心を顕わにしている。いつ戦いが起こってもおかしくない状況だ、一体何故こうなってしまったのか...その原因は時間が遡る。 我々勇者御一行(勇者・舞踏家・僧侶・戦士・魔法使い・盗賊・賢者)は王様から大魔王討伐の命を授かり冒険に出た。 それからは波乱万丈の日々 火の海を越え 氷の山を越え 多くの魔物と戦い旅を続けた。 そして遂に大魔王との決戦の朝に事件が起きた 「きゃああああああああ」と言う魔法使いの悲鳴で目が覚める。 魔物かと思って駆け付けるとそこにあったのは僧侶の死体だった。時を同じくして全員が集まり話し合いが行われるのかと思われた矢先、「きっと、私たちの中に魔王軍のてさきがいるのよ!そう、そうに違いないわ!ずっと、ずーっと仲間のふりをし続けて僧侶を殺した奴がいるのよ!」大声で魔法使いが叫ぶ。 そんなことは無いと言おうとしたところ「そうか!だからヒーラーである僧侶を殺した!物取りなら僧侶を残すわけがない、辻褄もそれならあう!」と盗賊も同調する。 その瞬間互いを警戒しだし私以外全員が距離を取る。ここで賢者が「やめなさい。こんな根拠のない推理で話を進めて皆を疑心暗鬼にしてはいけません。仲間を信じることが大切なのです。」と言うが、盗賊に「何言ってんだ!一番最初に距離を置いて警戒してたやつの言葉なんか信用できるか!」と言われ形無しである。 そこで、誰が魔王軍の手先なのかを当てるのが始まった寝起きの私には少々重い話で頭も仲間の死体でいまいち動いていない所に舞踏家が「おい!お前がやったんじゃないのか!?勇者!お前さっきから一言も喋ってないじゃないか、それに死体を見た時の反応もほとんどなし、まるで!死体があるのが初めから分かったいたかのように!」と舞踏家から疑いが掛けられる。死体を発見した時に他の反応を伺っていたほうがよっぽど疑わしいなんて思いながら気づくこの時点で自分も誰かが魔王軍の手先であると思っていることに、このままいくと危ないし疑いを晴らす方が先決だと思い「いや、私は朝起きたばかりで反応が薄かっただけだ...それにこんなばからしいことをしても何の解決にもならないだろう」出来るだけ話題を変えようとする。根拠もない魔法使いの一言で疑心暗鬼が生まている。
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