第一章

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穏やかな月明かりだ。 左手に見える十三夜辺りの月が、揺れる水面に途切れ途切れの光の道を作っている。 僕たちは岩場に座って、遥か水平線から続く揺れる光を眺めながら、規則的に寄せてくる波音をただ聞いていた。
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