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「護浩ちゃん。俺は悪だよ。孝弘さんを離すならば、皆殺しにして自分のモノにするよ。
孝弘さんも、きっと気付いている」
それでは、孝弘は宍戸と戦って欲しい。
穏やかで争わない兄であるが、それでは家族を守れないのではないのか。
「ああ、そうか。やっと分かった。だから石田さんは離婚して、自分から家族を切り離し、
家族を守ろうとしたのか……」
亡くなった石田が、どうして離婚して望月と同棲したのか分からなかった。
あれは、望月の怖さを知っていて、家族を遠ざけたのか。
でも、孝弘は離婚などしないであろう。
ひたすら、宍戸が飽きる日まで付き合ってしまう。
「俺の兄だけど、兄さん情けない……」
「そこが、孝弘さん可愛いトコロよ」
宍戸に、励まされてしまった。
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